
スマトラ沖地震に対し、皆様からのご支援まことにありがとうございました。 この度、被災した各地域の復興状況につき、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンより報告がありましたので以下の通りお伝えします。

緊急援助(初動6ヶ月活動。内容としては緊急援物資配布、医療・保険支援、チャイルドプロテクションおよび教育支援)を終了し、現在は中・長期的復興支援へ移行しています。この中・長期的復興支援とは、被災した子供たちの心身回復、生存・成長保障、安心して生活できる地域社会の確保を指針としています。この指針に立って具体的には、住居再建などのインフラ整備、生活再建支援、教育支援、物資配布などを実施する、数年単位のプロジェクトです。皆様からの貴重な支援金はこれら全般の活動に大きく役立たせていただいております。

被害の大きかった漁村の被災者たちは近くのバラックやテントに住みながら、一日も早い村への帰還を希望しています。セーブ・ザ・チルドレンの生計支援はその漁民たちの失った漁船、網、モーターなどの購入、また、漁村経済の一端を担ってきた関連産業回復のために、無償とローンを組み合わせたマイクロファイナンス事業を実施しています。また、失った多数の漁船を作る為には漁船大工が不足しており、その技術者養成コースも実施されました。
こうした漁村の経済復興支援は、漁民家族の収入を安定させ、貧困が及ぼす都市への人口流入および、家庭の崩壊を防ぎ、また、子供たちの安全な生活の確保や栄養向上のために重要な支援であり、津波から一年後の今年12月までにアチェ州5県5000世帯への支援を目指しています。
倒壊した家々、死者、道路や橋が破壊され、ヘリコプターによる負傷者の救援を求める為にペイントで道路に大きく描かれた「SOS」の文字…始めてニアス島を訪れて被災地を目にしたとき、子供のころの怪獣映画のような場面が脳裏をよぎりました。プロジェクトが始まった今、そんな被災村の子供センターに行くと、元気いっぱいで遊んでいた子供たちが、喚声を上げて駆け寄ってきます。
ニアス島はインドネシアの中でももともと貧しく、道路などのインフラの整わぬ地域でした。そこに地震・津波の災害から交通の便が断たれて、外部や政府からの支援が届かなかった地域がまだまだあります。そこで心打たれたのはニアス島の人々の自助努力です。橋と港が破壊され、外部からの支援物資が立たれた地域では、倒壊した学校校舎の代わりにと、親たちが損壊家屋の廃材を持ち寄り、簡易施設を自分たちの手で建てていました。若者らがグループを作り、トラックやオートバイが入れず、険しい道を3~5時間徒歩で行くしかない村々を訪れて、無報酬で集団調理場を設置し、村人に食事を提供した例もありました。
そのような地元グループの活動を見極め、セーブ・ザ・チルドレンのパートナーとして支援物資配布などの、共同事業を実施する準備を行うのも私の仕事です。地元の人にもわかりやすく、少しでも速い方法を探しながら、共に計画を立てなければなりません。うまい方法が見つかって「ああ、こうやれば良いのか!」と喜ばれたり、その後契約を交わして、彼らにしか届けられない支援が被災者に届いたりする瞬間には本当に嬉しくなるのです。
私が派遣された南部の町・マータラは、美しい白浜とココナッツ椰子の林が広がるスリランカ随一のリゾート地で、特にヨーロッパからの観光客を多く受け入れてきました。また、伝統的に漁業が盛んで、住民の大半が何らかの形で漁業にかかわっています。ここでセーブ・ザ・チルドレンは地元の女性商工会議所とパートナーシップを組み、被災した約500人の女性を対象に、彼女たちが援助に頼ることなく自身で生計を確保できるようなプログラムを支援しています。たとえばこれまでに足踏みミシン100台を提供し、女性たちに学校の制服を裁縫してもらって、被災して制服をなくした子供たちにプレゼントしました。また沿岸部では多くの女性がココナッツの繊維を使ってロープやほうきなどを作る家内制手工業で生計を立てていますが、多くの女性がこの繊維を撚る器具を失った為、やはり被災した大工にこれらの器具を発注し被災女性らに提供しました。今後は津波前に、スナックなどを売る小さな店を営んでいた女性たちに支援金を提供していきます。